記録ブックに、一枚の事業一覧が挟まっていました。平成25(2013)年に行われた事業を並べただけの、飾り気のない表です。そこから子吉川に関わるものを抜き出すと、組合の一年がそのまま見えてきました。
2013年の、子吉川の一年
- 5月26日 第9回 子吉川ガニまつり
- 8月3日 親子アユ釣り教室
- 8月4日 第46回 子吉川鮎釣り大会
- 9月29日 第60回 子吉川はぜ釣り大会
- 10月4日 研修会「秋田県におけるカワウの現状と対策について」
- 10月23日 子吉川 鯉の追込み漁(子吉小学校の体験学習)
- 10月27日 子吉川クリーンアップ
「第60回」という数字
この一覧でいちばん目を引くのは、はぜ釣り大会の「第60回」です。単純に数えれば、1950年代から毎年続いてきたことになります。鮎釣り大会も第46回。子どもだった人が、親になり、祖父母になるだけの年月、同じ川で同じ大会が開かれてきたということです。
一方、ガニまつりは第9回。こちらは比較的新しい行事です。長く続くものと、新しく始まるもの。その両方が同じ年の表に並んでいるのが、組合という組織のありようをよく表しているように思います。
組合の仕事は、四つある
この一年を並べ直すと、やっていることは大きく四つに分けられます。
- 獲る … 追い込み漁、モクズガニ漁
- 守る … カワウ対策の研修会、稚魚の放流
- 伝える … 親子アユ釣り教室、小学校の体験学習、ガニまつり
- 掃除する … 子吉川クリーンアップ
釣り大会は、このうち「伝える」と「集まる」の両方を兼ねています。年に一度、川に人が集まる日をつくる。それを60年続けてきたことの意味は、たぶん一日の大会の中身より大きいはずです。
そして、10月27日のクリーンアップ。この日ばかりは魚も漁も関係ありません。ただ川をきれいにするために集まる。派手さはありませんが、こういう日が毎年の表に載っていることが、組合の性格そのものだと思います。
いまも、そう変わっていません
この一覧から10年余りが過ぎました。行事の名前や回数は変わっても、獲る・守る・伝える・掃除するという一年の形は、いまも大きくは変わっていません。放流を続け、子どもたちを川に呼び、冬には舟を出す。
毎年同じことを繰り返しているように見えて、その積み重ねが「第60回」になります。来年の一覧に載る行事も、いつか誰かが記録として読み返す日が来るのだと思います。
組合に残る記録を、これから少しずつ紹介していきます。当時の写真やお話をお持ちの方は、ぜひお知らせください。この記事にも追記していきます。
出典・参考
- 「平成25年 漁連・単協実施事業(抜粋)」一覧
- 秋田魁新報 2013年(掲載日不明)「水とともに」子吉川の追い込み漁
- 組合長 保管の記録ブック
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