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鯉の稚魚放流、未来へつなぐ小さな命

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2025年10月20日(月)午前9時30分、子吉川水系の各所で鯉の稚魚合計200kgの放流が行われました。
石沢公民館近くの石沢橋の橋脚もとで行われた放流を取材しました。小雨の降る肌寒い朝でしたが、園児たちの笑顔と組合員の温かなまなざしが印象的でした。

石沢橋の様子

石沢橋から見た子吉川の流れ
曇り空の下、静かに流れる石沢橋付近の子吉川

周囲の田園には秋の気配が広がり、曇天のもとでも川のせせらぎが心地よく響いていました。ここ石沢橋を含む複数の地点で、子吉川水系漁業協同組合による稚魚放流が行われました。

組合員の準備

放流準備をする組合員の皆さん
石沢橋で放流作業を担当した組合員の皆さん

現場では5人の組合員が朝早くから準備を進めました。水温の確認や用具の整備を丁寧に行い、稚魚が安全に放流できるように整えます。
前々組合長から引き継がれた言葉——「この川を美しく、次の世代につなぐ」——その思いが一人ひとりの手の中に息づいていました。

鯉の稚魚の様子

鯉の稚魚が泳ぐ水槽
元気に泳ぐ鯉の稚魚たち。体長は数センチほど

水槽容器の中で泳ぐ稚魚は、光を受けてきらきらと輝き、生命力に満ちていました。これから季節を重ね、やがて立派な鯉として子吉川を泳ぐ日が楽しみです。

園児到着とあいさつ

橋の下で待機する園児たち
カッパ姿で元気に集まった園児たち

「これから鯉の赤ちゃんを川に放します。足元に気をつけて、やさしく体験してくださいね。」

子吉川水系漁業協同組合の旗と園児たち
子吉川水系漁業協同組合の旗を背に、石沢保育園の園児たちが到着

近くの石沢保育園の園児たちが元気に現場へやってきました。雨が降り出して少し肌寒い中、組合の旗がはためき、子どもたちの明るい声が川辺に響きました。
前組合長がやさしく声をかけます。

放流の様子

園児たちが稚魚を入れたバケツを受け取る様子
青いバケツを手に、稚魚を受け取る園児たち
川辺で放流準備をする園児と組合員
組合員と保育士が見守る中、放流の準備
川にそっと稚魚を放つ園児
小さな手でバケツを傾け、稚魚を川へ
稚魚を見送る園児の表情
「いってらっしゃい」と声をかける園児

園児たちは青いバケツに分けてもらった鯉の稚魚を手に、川ぶちまで歩いていきます。しゃがみこんでバケツをゆっくり傾け、「いってらっしゃい!」と声をかけながら放流。
恐る恐る水に手を伸ばす子、じっと見つめて見送る子。小さな背中が並ぶその光景に、自然とつながる未来の姿を感じました。

感謝と感想、そして帰路

予定の稚魚をすべて放流し終えると、園児たちは組合旗の前で記念写真を撮影。
最後に「ありがとうございました!」と元気いっぱいにお礼の声を届けてくれました。
その頃には雨も上がり、少し明るい空が顔を出していました。
今日の体験が子どもたちの心に長く残ってくれることを願います。

実施概要

  • イベント:鯉の稚魚放流
  • 日時:2025年10月20日(月)9:30〜
  • 場所:子吉川水系内の数カ所(取材地:石沢橋付近)
  • 放流量:合計200kg
  • 協力:石沢保育園の園児・保育士の皆さま

この日の放流は、石沢橋をはじめとする子吉川水系各地で行われました。
地域の皆さんとともに、子吉川の豊かな自然を次の世代へとつないでいきます。


(文・写真:Ishii.Care.Base)

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